クレアチンがボディビル界で絶賛された理由とは?

クレアチンリン酸⇒ATP再合成の仕組み・クレアチンがボディビル界で絶賛された理由とは?

★クレアチンリン酸⇒ATP再合成の仕組みの解説(もくじ)

◆効果と効能を把握しよう

 クレアチンが日本のトレーニング市場に広く普及するようになったのは1990年代になってからのこと。

 トレーニングをするアスリートにとっては、それまではプロテインが主流。

 クレアチンの普及の歴史はまだまだ浅いのが実情だ。

 では、このクレアチンが市場に広く普及するようになったのは何故だろうか?

 今回はクレアチンの効果と効能、そして人体への働きかけのメカニズムについてチェックしてみよう。

◆ボディビルダーに愛用された理由とは?

 クレアチンというサプリメントがスポーツアスリートの世界に広く一般的に知れ渡るようになったのは1990年代に入ってからだと記憶している。

 アメリカでは古くからクレアチンの効果に魅了され愛用者が多くいたが、日本ではまだまだ危険な薬品のようにイメージされていたように思う。

 日本で本格的にスポーツ界にクレアチンの存在を知らしめたのは、やはりボディビル界の存在が欠かせない。

 ボディビルダーはプロテインとマルチビタミン系サプリメント、そしてクレアチンを常時持ち歩く選手が本当に多かった。

 ではクレアチンはなぜボディビルダーに愛用されるようになったのだろうか?

 それはクレアチンの働きがハードに追い込むトレーニングを必要とする選手に最適の効果をもたらす成分である為だ。

◆クレアチンリン酸⇒ATP再合成の仕組み

 筋肉が活動を行う際には、エネルギーが必要となる。

 筋肉は収縮と伸展というシンプルな動作を行いながら筋力を出力し、靭帯や腱を通じて骨格を動かしていく。

 これが人体の運動の基本的なメカニズムであるが、この最も最初の活動に当たる筋細胞のエネルギーとなるのがATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる成分。

 ATPはブドウ糖を酸素で分解することで産生され、ブドウ糖1分子から38分子のATPを得る。

 アデノシン三リン酸の役割と働きでも解説したとおり、ブドウ糖から産生されたATPは細胞を活動させる際にリン酸をひとつずつ離しながら運動エネルギーを得る。

 ひとつのリン酸を手放した状態がアデノシン二リン酸。(ADP)

 シンプルに言えばクレアチンはこのアデノシン二リン酸にリン酸をひとつ供給する為に存在している。

 平常時はクレアチン+リン酸=クレアチンリン酸という形で細胞内に存在し、ATPが活動を行うとすぐにクレアチンリン酸からリン酸を放出しアデノシン三リン酸へ復活させる。

 ATPは細胞内に大量に保持することが出来ない為、短時間の無酸素運動などの激しい運動を行った場合はすぐに枯渇してしまうことになる。

 しかしクレアチンリン酸が体内に大量にある場合は、以下のような流れでATPを再合成することができる。

※ATP⇒ADP⇒ここでクレアチンリン酸からリン酸を供給⇒ATPの再合成

 1RMの75%〜90%程度のウエイトを扱うようなヘビーウエイトのトレーニングの場合はすぐにATPが枯渇するが、クレアチンを摂取していればトレーニング時間を少し長く実践することができるようになる。

◆筋肥大を目的とした筋トレに最適

 クレアチンの効果に関しては最初のうちはなかなか体感として感じることができないもの。

 イメージとしては筋肥大を目的とした筋トレの際の、ベンチプレスなどのトレーニングでは、最後の1〜2回の挙上が可能になるようなイメージ。

 トレーニングのきつさが変化するようなことは経験上で言えばない。

 体感としては、瞬発力・爆発力を発揮するような運動の継続時間がほんのわずかに上昇する程度の感覚である。

 しかしトレーニング経験者の方はご存知の通り、筋トレではその最後の1〜2回が非常に重要であり、この終盤に満遍なく筋細胞をきっちり破壊に追い込むことができる点は見逃せないポイントである。

 これはバルクアップが宿命でもあるボディビルダーにとっては特に重要なポイント。

 クレアチンの効果はやはり「使用する目的」によっては絶大な効果を発揮する可能性を持つと言えるだろう。